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高速道路問題 2010年3月 第二京阪道路開通

日付/2010.08.30




京阪間の新たな大動脈
開通効果は絶大だ


 無料化から撤退し通勤割引もやめ長距離割引に統一を図るも、世論の反発を恐れて参院選明けまでは現状維持......という、も~理念もヘッタクレもなくなっている民主党の高速道路政策だが、それとは一切無関係に新規路線の建設は粛々と行われ、3月末には実に重要な路線が2本開通した。

 その1は、首都高の中央環状新宿線。その2は、京都と大阪を結ぶ「第二京阪道路」だ。
 第二京阪は、名前だけ聞くと地方の県道みたいだが、中身はすごい。総額1兆円以上をかけた6車線のピカピカの高速道路(と並行する一般道)なのだ! 関西の第三京浜と思えばいいでしょうか。
 しかも第二京阪は両端で高速と接続してるので、ネットワーク効果は第三京浜と段違い。関西の道路交通に革命を起こす大動脈だ。

 これが完成したことで、名古屋から大阪までの高速道路はほぼ完全に複線化され、8車線以上が確保された。これまで渋滞の名所だった名神の高槻バス停付近も、大いに改善が期待できる。
 今後関西に残る大渋滞ポイントは中国道の宝塚トンネル付近のみ。こっちは新名神の高槻―神戸間が開通する平成30年度までそのまんまだが、京都―大阪間がスムーズに流れるだけでも関西の未来は少し明るい。


京滋バイパス上り・
瀬田東JCTの問題点

 だた、京阪間にもまだ問題はある。
 第二京阪は、途中から京滋バイパスにバトンタッチして滋賀県の瀬田東JCTで名神に合流、3キロ先の草津JCTで新名神と分流し、別ルートで名古屋へ向かう。
 3キロの合流区間は、4車線+4車線の8車線が確保されている。また、京滋バイパスの下り線側も、瀬田東JCTから問題なく2車線が分流している。おかげで、開通直後の3連休、ここから大阪(門真)までほぼまったく渋滞が発生しなかった! 絶大な効果だ。

 ところが反対の上り線側は、JCT手前で京滋バイパスが2車線から1車線へと狭くされちゃってるんだよ! しかも、もともと2車線で造ったのを、わざわざ1車線ふさいで、わざと渋滞を作っている!
 実はここ、上り線側だけ曲率のキツいループで名神に連結されることで事故が多発。対策としてわざと狭くしてあるのだ。そのせいで休日には渋滞が発生、最後尾では追突事故が多発している。なんという愚行!
 NEXCO西日本に問い合わせても、「改良の計画はありません」。せっかく1兆円かけて第二京阪を作ったのに、これじゃ上り線の渋滞は解消されない。
 昨年、橋下大阪府知事は、京滋バイパスを「日本の大動脈にはなり得ない」と言って、新名神の建設凍結区間(大津―高槻間)の復活を要望したが、確かに上り線に関しては大動脈にはなり得ない。だって片側1車線だから。
 でも、ここさえ改良すれば大動脈化は可能。新名神の建設凍結区間の200分の1の予算で可能なはずだ。こんな有意義な節約は滅多にない。サッサと着手してくれっつーの!

(2010年3月 週刊SPA! より抜粋)


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高速道路問題 2010年2月 無料化社会実験の是非

日付/2010.08.30


高速道路無料化実験区間は、割と真っ当な選択だ


 民主党の高速道路無料化社会実験の評判が極めて悪い。曰く、「地方の交通量の少ないコマ切れ路線や盲腸線ばかりが目につき、これで社会実験になるのか」とか、「経済効果についてはまったく疑問だ」とか。
 しかし、これらの路線をおおむねすべて走り、かつ並行する一般道も実走した経験のある私に言わせれば、1000億円という予算を考えると、この実験区間の選定には70点くらいつけられる。道路官僚の皆様が、データと首っ引きで一生懸命考えたのがよくわかる。


地方のコマ切れ路線だからこそ
無料化する必要がある

 まず、「地方の交通量の少ないコマ切れ路線や盲腸線ばかりが目につく」という指摘だが、逆である。コマ切れ路線や盲腸線だからこそ、有料じゃ利用価値がないんじゃないか。コマ切れ路線や盲腸線だからこそ、無料化する必要があるのだ!

 たとえば山陰道。名和ICから出雲ICまで開通しているが、この高速、以前から無料区間と有料区間が混在している。無料区間は最大2万5千台/日の交通量があるが、有料区間はそれが8千~2千台へと恐ろしいほど下がっちゃう。みんなタダの区間だけ走って、有料区間は国道を使うからだ。山陰の平均収入の低さを考えれば当然の行動だ。おかげで朝夕は国道が渋滞する。
 でも全部通して無料になれば、地域の人はかなり便利になるんだよ! そりゃさ、その経済効果なんざ微々たるもんだろうし、それで地域の景気がよくなるわけじゃないけど、せっかくあるモンを使って、時間やガソリンを節約するのは、間違いなくいいことじゃないか! 

 コマ切れの東九州道もすべて無料区間になっているが、そっちにも似たような効果が期待できる区間がある。

 新潟県の日本海東北道の無料化も、大いに効果が期待できる。ここは、並行する新新バイパスが膨大な交通量を抱え、朝夕の渋滞は深刻なのだ。しかし並行する高速がタダになれば、渋滞は大幅に緩和されるだろう。

 もちろん、疑問の残る区間もある。秋田県ではなぜ河辺JCT-秋田中央IC間が有料区間で残されたのかとか、安房峠はなぜタダにするのかとか。首都圏では、新湘南バイパスと西湘バイパスが無料になるが、その間の平塚―大磯間は高速がなく、結局そこで国道が大渋滞するので、両端の高速をタダにしたところで効果はほとんどなかろう。「首都圏にも多少無料区間がないと」という意図が透けて見える。

 しかし全体としては、無料化しても渋滞が発生しない、利用価値の低い区間をタダにするというのは至極まっとうな選択だ。それを批判するマスコミこそ、高速道路の実情を何もわかっていない。混んでる路線をタダにする実験なんざ、いいことあるわけないんだからやる必要なんかないだろうが!


最大の問題点は
通勤割引の廃止だ

 しかし、より大きな問題は別にある。
 民主党は、現在の複雑な割引をすべて廃止し、もちろん土日休日の「1000円高速」もやめ、全日2000円上限(普通車の場合)を検討中と伝えられていることだ。
 現在、通勤割引や深夜割引には、年間約5000億円の税金が投入されている。プラス、「1000円高速」は2年間限定ながら年2500億円、合計7500億円。無料化社会実験の1000億円なんかより全然予算規模がデカいのだ!

 中でも問題なのは、通勤割引の廃止だ。通勤割引とは、朝夕の時間帯、利用距離100キロ以内に限って、料金を5割引きするという一種の短距離割引制度。日常的に使う人が割引の恩恵を受ける通勤定期みたいなものだ。これができたことで、地方都市の通勤車がかなり高速に流れ、一般道の渋滞が緩和された。

 ところがこれを廃止して、上限2000円に統一されたとしたらどうなるか。割引されるのは長距離客だけになるじゃないか! 通勤でクルマを使わざるを得ない地方の人には大きな打撃だ。もちろん朝夕の一般道の渋滞は悪化する。
 長距離だけを割引するということは、「長距離はクルマがおトク!」になるってことだ。現状、鉄道や飛行機が担っている部分が、クルマに転換することになる。飛行機はともかく、鉄道のエネルギー効率は自家用車の10倍近い。その利用客がクルマに流れたら、二酸化炭素25%減つー鳩山さんの無謀な目標に完全に逆行するじゃないか!

 無料化実験以外の割引制度がどうなるか執筆時点では未発表だが、これは日本の交通役割分担の方向性を決める重要項目だ。日本の将来を考えたら、高速道路は、短距離割引に特化するのがあるべき姿。たとえば地方では「50キロまでは7割引き」とか。大都市部には割引なんざ必要ない。電車があるだろが!

(2010年2月 週刊SPA! より抜粋)


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高速道路問題 2010年1月 猪瀬直樹氏インタビュー

日付/2010.08.30




民主党は道路公団民営化のプロセスをよく勉強せよ!

 

 高速道路無料化、ガソリン・軽油の暫定税率廃止を巡って、民主党が迷走しいている。マニュフェストを見直すのはいいが、その先なにを目指すのか、その戦略がまったく見えなくなっている。そこで、道路公団民営化の立役者である猪瀬直樹氏にインタビューして意見を聞いた。

 

小沢一郎の狙いは
日本道路公団の復活だ

清水「猪瀬さんは民主党の動きをどうご覧になってますか」
猪瀬「そもそも無料化案がどこから出てきたのかと言えば、2003年に当時民主党代表だった菅直人さんが言い出したことだ。その頃僕は道路公団を民営化してムダを削ることを目指していたから、無料化というのはまったく違うと、民主党幹事長だった岡田さん(現外務相)に電話したんだが、結局民主党内で議論が深まらないまま、ずーっとマニフェストに残っていて、政権交代を迎えてしまったんだ」
清水「マニフェストでは謳ったけれど、フタを開けてみたら世論の支持は低いし、財源はない」
猪瀬「それで小沢さんが、暫定税率維持と同時に、『地方では道路建設の要望が強いから、新直轄方式をやめて全部高速道路会社にやらせる』と、旧道路公団に戻すようなことを言い出したわけだ」
清水「新直轄というのは、地方の不採算路線を国と地方が税金を出し合って建設して料金を無料にするスキームですよね」
猪瀬「それを廃止して、国から高速道路会社に予算を回して造らせるというのは、旧道路公団そのものだ」
清水「新直轄方式だと4分の1は地方が建設費を出さなきゃならないのを、全部国が面倒見るという"天からのプレゼント"に戻す......」
猪瀬「暫定税率も廃止しない、高速道路は道路公団に戻すとなれば、すべて元に戻るだけじゃないか。小沢さんは選挙に勝てばいいんだろうけど、国としての見通しがなにもない。単なる選挙対策だよ」

もともと無理だった
高速道路無料化

清水「無料化が悪しき官営化だとすれば、これは日本列島改造論へのプチ回帰みたいなもんで、さすが角栄直系の小沢さんらしいですね」
猪瀬「無料化の急先鋒だった馬渕国土交通副大臣は、小沢さんにはしごをはずされたな」
清水「当初は来年度の無料化社会実験の予算を6000億円要求していたのに、1000億円まで減らされましたからね。馬渕さんのメールマガジンからは、憤懣やるかたなしの胸の内が感じられましたが」
猪瀬「もともと暫定税率撤廃と無料化を同時にやるなんて無理だったんだ。暫定税率を復活させた小沢さんは、それがよくわかっていた。ただ、彼の思惑は地方の道路を造ることだ。菅さんや馬渕さんの無料化論には現実性はまったくない。一方小沢さんの主張は地方の現実性しかない。都市部は報われないよ」
清水「前原国交相はどうなんでしょう?」
猪瀬「前原さんはもともと、上下一体での民営化論者だったんだ」
清水「民営化論議の時、上下一体じゃないと骨抜きだ、と大マスコミが盛んに書きましたが」
猪瀬「上下一体なんて道路公団そのものだ。何も変わらない」
清水「上下一体で民営化して道路の所有権を会社に持たせたら、毎年数千億円も固定資産税を払わなきゃならないわけで、経営が成り立つわけないんですよね。『そのためにまず7兆円国費を投入する必要がある』なんて、本末転倒なことも言われてましたし」
猪瀬「上下一体論は道路公団が望んでいた形なんだ。それを僕が上下分離で決着させた。前原さんはダム問題と同じで、道路についても言うだけで何もやらないな」
清水「とにかく民主党内はバラバラだし財源もない。ないないずくしにつけこんで、小沢さんが大岡裁き的に『全部元に戻せばいいじゃないか』と言い出しているのが、現在の構図でしょうか」

 

道路公団民営化こそ
本物の事業仕分けだった

猪瀬「民主党はまず、道路公団民営化のプロセスをよく勉強すべきだよ。民営化でファミリー企業が排除されて、談合がなくなって落札率が落ち、経営効率が上がって、利用者の利便性も向上したわけじゃないか。通勤割引や深夜割引も民営化で実現した。かなり満足な方向に動いたわけだよ。それでも日本の高速道路料金は高いけれど、それは過去、ゼネコンにたんまり払ってしまったツケなんだ」
清水「土建国家を許していた国民が全員でそのツケを払っているわけで、チャラにはできないですよね」
猪瀬「今は民営化で借金は順調に返しているし、必要度の高い路線も建設される。民主党は無料化なんて現実性のない話をする前に、道路公団民営化の成果を勉強すべきだよ。事業仕分けなんて言っているが、道路公団民営化こそ初めての事業仕分けだったじゃないか。それも、1時間やそこらでおもてづらだけ切るショーじゃない。2年も3年もかけて公開議論した、本物の仕分けだったんだ」
清水「その結果、20兆円あった残事業費を10兆円まで減らしたわけで、10兆円分仕分けた奇跡的な改革だったと思いますよ。民主党は来年度、1000円高速など現在のETC割引を整理・廃止して新たに2000円高速を始めると報道されてますけど、いったいどういう狙いがあるのかまったくわからない。通勤割引のような短距離割引を廃止して長距離割引に統一するとしたら、一般道の渋滞は増えるし長距離交通がクルマにシフトするしで、エネルギー効率をひたすら悪化させることになりますから!」
猪瀬「旅客は、長距離は飛行機、中距離は鉄道、短距離はクルマというのが役割分担だろう」
清水「わざわざクルマで遠くに行く気にさせる長距離割引への統一は、CO2削減には最悪ですよ。逆に50キロ以内はタダとか、そういう短距離割引こそ望ましい!」
猪瀬「地産地消が一番エネルギー効率がいいわけだからな」

 (2010年1月の週刊SPA! より抜粋  撮影/池之平昌信)

 


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トヨタ プリウス(3代目)

日付/2009.11.24



 3代目プリウス、超絶すぎるぜ!
 今回ワタクシ、このマシンにて、リッター47.8キロという、途方もない燃費を叩き出してしまいました。リッター48キロ! そんな燃費ありえんのかぁ!? って感じで、フェラーリF50で320キロ出した時と同じくらいの絶頂感でした......。
 コースは、富士スピードウェイの構内道路、延長約6キロ。「EV(電気オンリー)」「エコ」「ノーマル」「パワー」の4つのモードのうち、「エコ」を選択して行った燃費アタックであります。

 ただし、燃費に気を使わずにごくフツーに走った時は、リッター23キロでした。それでも十分すごいけど、3代目プリウスは、エコランを心がけると強烈に燃費が伸びる。つまり、恐るべきポテンシャルを秘めたスーパーカーみたいなもんで、それを引き出すのはドライバー次第ってことだ。スバラシイ......。(『週刊SPA!』09年3月)

 ちゃんと発売になった新型プリウスに改めて乗ってみると、プロトタイプとまったく同じで、本当にスバラシイです。このクルマには夢と未来がある。フツーのクルマがアナログなら、プリウスは大画面ハイビジョン。いやそれ以上の衝撃がある! 「クルマなんか動きゃいい」「どれも似たようなもんでしょ」と思ってる人も、プリウスに乗れば「うおお、これ欲しい!」と、前向きな気持ちになるはず。なぜならこのクルマには、人を自然と興奮させるイノベーション感があるから! 

 見た目や内装の高級感もステキなので、かつてのハイソカー的な、ほのかな優越感も得られるだろう。それでいて節約やエコという大義名分もある。
 しかもたったの205万円から! これなら売れて当然、売れなきゃ困る! もう日本のクルマは半分くらいプリウスになってほしい。他のつまらんクルマはいらん!(『週刊SPA!』09年5月)


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日産 GT-R spec.V

日付/2009.11.24



 GT-Rのさらにスペシャルなグレード「スペックV」。
 ノーマルの861万円に対して700万円以上も高いが、見た目はほとんど変わりなし。これは痛い。700万も高くて一見同じじゃ買う方はツラすぎる! よく見りゃリヤウイングがカーボン製だったり、マフラーがチタン製で形状が違ったりするが、オタクにしか判別できない。スペックVの値段は、パッドとローターだけで470万円するカーボンセラミックブレーキなど、中身がすべてなのでした。
 しかもふたり乗り。リヤシートは形だけ残されているが「荷物を置くのも絶対禁止」と書いてあります。熱くなるからっつーことだけど、食べ物以外は置いてもいいんじゃ......。

 で、乗ってどうかというと、もともと気を失うくらい速かったクルマがさらに軽快になって、もはやテレパシー感覚で操れる。それがものすごくムダにゼイタクな感じで、確かにスーパーカーだこれは! 値段だけのことはあるぜ! GT-RスペックV超すげえ!

 しかしですね、さすがに見た目がほぼ同じで限定生産モデルでもなくて700万円高く、メンテ費用もバカ高(車検で約100万円)というのは買う方にはキツい条件で、このクルマ、まだ50台くらいっきゃ売れてない(※09年4月時点)。つーか、日本ではリーマンショック以来、GT-R自体の販売が激減していて、発売直後は月に1000台近く売れたのに、この4月なんざたったの31台! アチャー。ものすごい草食化。

 GT-Rが世界に誇るスーパーカーであることは間違いないが、このスペックVは商品力がなさすぎるな。やっぱノーマルの倍するんなら、せめて見た目を差別化して、馬力を上げるか限定生産にしてくんないと。次はそうしてください。(『週刊SPA!』09年5月)


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